あるあるをただのあるあるにしない明日へ

タイトル長いシリーズ。
今日は「それ言われたことある」ということを役者仲間と話したついでに、それへの対策案を無理矢理導き出してみようと思います。
なんでそんな事をするかというと、待機中といういかんともしがたい時間を埋めるための苦肉の策だからです。

今回よくあるダメ出しは「やりなよ」。

演出家からの高圧的なダメ出しが連日続き、もう万策尽きてんすけどという気持ちでいる時、周囲の人間がよかれと思って言ってしまう言葉。

もっと いろいろ やってみなよ

ありません?これよくあるでしょ!?
私これ出てきたとき笑っちゃいましたもん、あるある過ぎて。
私自身、言われたことも言ったこともある言葉です。
芝居をしていて、いつでも言われる可能性のある言葉ですが、よく見かけるのは「舞台2回目です」的ビギナーに向けられているところ。
今回はそういう想定で書きます。
そして私の個人的思考をダラダラ書きます。
個人的ということを強く!主張しておきます。


役者として舞台にいるため、最初に乗り越えるべきゾーンが存在します。するらしいです。
この「やりなよ」期はまさにそれを乗り越える時機と思っていいでしょう。
この最初に現れる「壁」は、緊張することとか羞恥心とか理性とか、誰でも標準装備している機能に関係していると思われます。
その装備を備えたまま、芝居っぽいことをなぞろうとするからビギナー感が出てしまうわけです。

持っていることすら気に留めなかったこの装備は、ぶち壊し再構築する必要があります。

ちなみに、私が見聞きしてきた異様に体育会系な方法で、二人一組になっていきなりキスしろとか、感情解放がなんちゃらとかいって涙やら鼻水やらよだれやら垂れ流してとにかく怒鳴りまくるなどの、人間的機能を破壊するための訓練の数々があります。
個人的にはあんまり好きじゃない訓練方法です。
でも、想定している状況はあくまで「本番への稽古期間」「もっといろいろやってみな」への対処方法ですから、これらの訓練を実行している時間はありません。

さらに稽古場で「やりなよ」と言われ出したら、すでにかなり萎縮した状態になっていると思われます。
演出からのダメ出しが「してはいけない」という禁止令にしか聞こえず、体の動きも心の動きも鈍く重々しくぎこちなく。
そうだな、金縛りにあった時とよく似てますね。うん。同じ感覚。
私的体験として覚えているのは、登場して一言発しただけで止められるをさんざん繰り返した為、周囲に「何でもいいからとりあえずやってみなよ」と言われまくり、転がって登場したり飛んで登場したり奇声をあげて登場したりと思い付く限りのことを「やってみた」が、どれもこれも「違う」で一蹴というもの。
あの金縛られ感たるやもう。

前述した「装備の再構築」のためにも無意識に萎縮してしまう心身を自覚し和らげる必要があります。

じゃ、無理矢理対策ね。
言葉を探せ
これが私の対策案です。

今回のような状況に陥った人を見ていると、演出がいろんな言葉でどうしたらいいかを伝えているのにピンときていないようだと思うことがよくあります。
これは役者としての力量がどうこうというより、共通言語の少なさにこそ注目するべきです。
演出とどのくらい共通言語を持っているかはとても重要なことで、分かる言葉が増えれば増えるほど稽古しやすくなると思います。
もし「言われていることが分からない」と思ったら、自分に対するダメ出しだけじゃなく演出があらゆるシチュエーションでどういう言葉を使うのかをよく聞いてください。
また、演出が具体的な作品の話題をあげていたら、必ずそれを見てみましょう。
それも共通言語を増やすひとつの方法だと思います。
そして、やってみなと声をかけてくる周囲の方は大抵、その後のアイデアを持たずに漠然と励ましてくるだけです。
取っ捕まえて「やる」ことの具体化を手伝ってもらいましょう。
自分が何に悩んでいるのか、演出の前では言えないこともどんどんこぼしながら質問し話し合い、次の稽古で何をやるのか具体的に言語化するわけです。
目標を具体的にすると萎縮してしまう気持ちを和らげる助けにもなりますし、話し合いの作業で感じていたことの言語化をする時、無自覚だった気持ちを発見したりしていいと思います。

最後に、やりなよ期を乗り越えるのに最も忘れてならないのは、言葉を聴ける自分作りです。
受けたアドバイスに「でも」で返していませんか?
その言葉を選ぶ自分をまずギッタンギッタンにしましょう。

でも、~てるつもりなんです。

ではなく!

どう~たらいいんでしょうか?

です!!

「でも」が付きそうになったら即刻飲み込んで、相手からのアドバイスが具体的になるように仕向ける!



自分にひびく言葉が出てくるまで諦めないで。



追記、これらの問題はその公演時で解決しきるということはまずありません。
とりあえず私はそんな奇跡見たことないです。
根気よく立ち向かってください。

諦めないで。

Comment

さすが!

こういう話、ワシ好きやなあー
勉強になります
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プロフィール

成

  • Author:成
  • 1981年生まれ
    福島県出身
    射手座
    B型
    末っ子
    丸い女
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